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心臓外科に関するシンポジウム
カテテリザチオンによる心内圧の記録について
著者: 冨田恒男
所属機関:
ページ範囲:P.275 - P.276
文献購入ページに移動 カテテリザチオンによつて心内圧を記録しようとする時一番問題になるのは,記録された曲線が心内圧の週期的変化をどの程度迄忠実に再現しているかということである.勿論動物を使つてmanometerを直接心臓に挿込んだ時の圧変化曲線と,カテーテルを通して記録された曲線とを比較することによつて,カテーテルを通したことによる歪みの程度を知ることは出来るが,この様な方法からは,然らば歪みをどうしたら除き得るかという具体的な対策は生まれて来ない.どうしてもカテテリザチオンそのものに対して力学的な考察を加えて歪みの原因を究明し,之に基いて歪みを最小に止める為の改善策が講ぜられなければならない.然るに内外の文献から現状を見ると,この様な基礎的事項に関する考察は殆んど行われていないように思われるので,以下簡単に吾々の研究の一端を述べ,次いで現在吾々の用いている装置に就いて一言触れることにする.
カテテリザチオンによる圧記録に際し注意を要する第1の点は,manometer部分のcompliance(単位の圧を加えた時にmanometerの膜面が膨らむことによる内容積の増加量)が充分小さく設計されていなければならないということである.
カテテリザチオンによる圧記録に際し注意を要する第1の点は,manometer部分のcompliance(単位の圧を加えた時にmanometerの膜面が膨らむことによる内容積の増加量)が充分小さく設計されていなければならないということである.
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