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第54回日本外科学会宿題報告要旨
イレウス
著者: 齊藤淏1
所属機関: 1日本医科大学
ページ範囲:P.301 - P.303
文献購入ページに移動 イレウスの治療について報告する.イレウスはその関係するところが甚だ広くまた病態も多種多様である.従つて色々な角度から格別の興味が持たれるわけであるが.短時間に而も浅学のよく解明し得るところではない.本報告も何らかの参考になれば幸いである.
さてイレウスの治療を論ずるに当つては,その死因を明かにせずして治療は云々し難いと.尤も至極なことの様である.多数の学者によつて死因究明について甚大な努力が払われて来たのも当然である.しかしこれ等の諸学説を通覽するにその一つ一つを以てイレウス病態の全貌を説明し得るものはなく,少くも治療に対する決定的な鍵を与えているとみるべきものは全くないのである.かえりみるにミイラとりがミイラになつたと云う感が深い.象を触れて来た群盲の報告とでも云うか,全貌を明かにし一貫したものはないと考えたい.
さてイレウスの治療を論ずるに当つては,その死因を明かにせずして治療は云々し難いと.尤も至極なことの様である.多数の学者によつて死因究明について甚大な努力が払われて来たのも当然である.しかしこれ等の諸学説を通覽するにその一つ一つを以てイレウス病態の全貌を説明し得るものはなく,少くも治療に対する決定的な鍵を与えているとみるべきものは全くないのである.かえりみるにミイラとりがミイラになつたと云う感が深い.象を触れて来た群盲の報告とでも云うか,全貌を明かにし一貫したものはないと考えたい.
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