文献詳細
文献概要
症例
成人結腸重積症に就て—穿孔性腹膜炎を合併せる下行・S状結腸重積症の1例
著者: 戶田俊彥1 梶山一彥1
所属機関: 1広島医科大学河石外科教室
ページ範囲:P.333 - P.337
文献購入ページに移動 腸重積症は乳幼兒に多く然も廻盲部に好発する事は周知の事である.乳幼兒重積症は一般に急性で定型的の症状をとるが,成人に於ては2次的に起る場合が多く,慢性の経過をとり易く,其の臨床症状がまちまちであるので術前診断が困難なる場合が多い.
私達は河石外科教室3年間に於て成人腸重積症2例を経驗し,1例は廻盲部癌の診断の下に開腹し,切除後腸重積症なる事を確認したものであるが,他の例は下行結腸がS字状結腸に重積し然も穿孔性腹膜炎を起していたもので,2回の手術に依り全治せる迄興味ある経過をとつたので,此の症例に就て報告すると共に成人腸重積症に就て主として文献的考察を試みてみた.
私達は河石外科教室3年間に於て成人腸重積症2例を経驗し,1例は廻盲部癌の診断の下に開腹し,切除後腸重積症なる事を確認したものであるが,他の例は下行結腸がS字状結腸に重積し然も穿孔性腹膜炎を起していたもので,2回の手術に依り全治せる迄興味ある経過をとつたので,此の症例に就て報告すると共に成人腸重積症に就て主として文献的考察を試みてみた.
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