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文献詳細

雑誌文献

臨床外科9巻5号

1954年05月発行

文献概要

症例

成人結腸重積症に就て—穿孔性腹膜炎を合併せる下行・S状結腸重積症の1例

著者: 戶田俊彥1 梶山一彥1

所属機関: 1広島医科大学河石外科教室

ページ範囲:P.333 - P.337

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 腸重積症は乳幼兒に多く然も廻盲部に好発する事は周知の事である.乳幼兒重積症は一般に急性で定型的の症状をとるが,成人に於ては2次的に起る場合が多く,慢性の経過をとり易く,其の臨床症状がまちまちであるので術前診断が困難なる場合が多い.
 私達は河石外科教室3年間に於て成人腸重積症2例を経驗し,1例は廻盲部癌の診断の下に開腹し,切除後腸重積症なる事を確認したものであるが,他の例は下行結腸がS字状結腸に重積し然も穿孔性腹膜炎を起していたもので,2回の手術に依り全治せる迄興味ある経過をとつたので,此の症例に就て報告すると共に成人腸重積症に就て主として文献的考察を試みてみた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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