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文献詳細

雑誌文献

臨床外科9巻8号

1954年08月発行

文献概要

症例

肋骨に発生せる巨細胞腫の1例

著者: 角南敏孫1 井上正幸1

所属機関: 1岡山大学医学部第1外科教室

ページ範囲:P.525 - P.527

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 巨細胞腫は古来幾多の学者によつて種々の名称の下に報告されているが,従来考えられていた巨細胞肉腫または骨髄腫様肉腫等の悪性のものではなくむしろ良性で.1922年Stewartによつて破骨細胞性の破骨細胞腫と報告され,1940年Jaffeは巨細胞腫と名称づけた.局所的には限局性で周囲に対してやゝ破壊侵蝕性ではあるが元来臨床的には良性の経過をとる腫瘍であるが,時に悪性変化をする場合もある,我々は教室に於て54歳男子の肋骨に発生し,手術後肋膜腔及び肺臓に転移した腫瘍で,病理組織学的に蜂窩状肉腫に酷似した組織像を有する破骨細胞性の巨細胞腫の1例を経験したので茲に報告する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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