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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科10巻1号

1956年01月発行

原著

産婦人科領域に於けるトリクロール・エチレンに依る吸入麻醉—(トライレン及びその邦製品トライコール使用経験)

著者: 松井輝雄1 星野一正1 壽田鳳輔1 片山初雄1

所属機関: 1東京医科歯科大学産婦人科

ページ範囲:P.65 - P.75

文献概要

はしがき
 Trichlorethylene麻酔が一般に行われる様になつたのは,第2次大戦に際し火災発生の危険下での手術に,Chloroform以外の非爆発性の安全な麻酔藥を発見すべく研究した英人Hewer等が1942年にその成果を発表して以来の事であり,英国では通常笑気ガス麻酔と混合し,或いは笑気麻酔器が使えない場合の単独麻酔藥として軽度の麻酔を得る目的で使用され,又意識喪失を伴わずに全身に無痛状態をもたらす特徴を利用して無痛分娩法として広く用いられている(Hewer 1950)6)。他の欧米諸国でも全身麻酔法として種々の分野に応用されている様であるが,我が国の文献にTri—chlorethyleneの使用が報告される様になつたのは昭和28年以降の事で,産婦人科領域に於いては次の諸報告を見る。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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