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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科10巻12号

1956年12月発行

文献概要

綜説

子宮頸癌放射線療法の尿路に及ぼす影響

著者: 宿輪亮三1

所属機関: 1長崎大学医学部産科婦人科学教室

ページ範囲:P.801 - P.807

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I.はしがき
 子宮頸癌治療に於いて放射線療法が卓越した効果をもつと共に時として周囲の健常組織殊に尿路に破壊的影響を及ぼす事はすでに早くより知られている(Haendly,1),Schugt2)(1923),Zeiss3),Dean4)(1927),Ottow5)(1930),Evertee6)(1934))。然し近時放射線療法の技術改善の結果,この様な放射線療法による尿路障碍は大分減少して来て居り放射後発隼する尿路障碍は寧ろ癌の再発浸潤が原因であると云われている(Diehl, Hundley7)(1948),Spence, Hare8)(1949),Aldridge9)(1950),Linde10)(1950),Ward11)(1952))。
 今日放射線療法後のひどい尿路障碍が余り見られなくなつたのは事実である。然しながら生体の健全な細胞と難も癌細胞同様放射線の影響を受けるのは云うまでもない事であり,唯その感受性に差があるのみにすぎない以上放射線療法後の尿路障碍は絶無とは云えず,なお検討すべき幾多の問題がある様に思う。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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