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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科10巻12号

1956年12月発行

原著

機能性子宮出血の子宮内膜像について

著者: 斉藤幹1 八尾十三1 谷内泰寛1 鈴木福子1

所属機関: 1東京医科歯科大学産婦人科学教室

ページ範囲:P.809 - P.814

文献概要

 子宮及び附属器に何等異常を認めないのに係わらず不正子宮出血又は過多月経を見る場合,これを機能性子宮出血と定義している。われわれは内診上,出血原因を子宮並びに附属器に見出しえない時にかく診断し,その内膜像について検索を行つた。
 元来,機能性子宮出血は内分泌異常に起因するもののみに命名されたものであるが,学者によつてはかくの如き出血はfunctional uterine blee-dingではなくてdysfunctional uterine bleedingとすべきてあるとの意見もある(H.Fedrikson)。然し厳密に云うならば内分泌異常に基ずく出血と診断すること自体が必ずしも容易なことではなく,又機能性出血と云う診断名を日常臨床上に使用する場合には,広義に解釈する方が甚だ好都合である。このことは原因不明の無月経を臨床上,機能性無月経と云うのと軌を一にする。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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