文献詳細
文献概要
原著
クロロマイセチン・パウダーによる帯下の治療経験
著者: 長峰敏治1 川中子春江1
所属機関: 1順天堂大学医学部産婦人科教室
ページ範囲:P.823 - P.828
文献購入ページに移動緒言
近来抗生物質の相次ぐ発見に伴い,それらの全身的或いは局所的応用により帯下の治療法に改革を来した。ペニシリン・オキシテトラサイクリン・クロールテトラサイクリン等の帯下に対する局所療法についての報告は枚挙にいとまない程であるが,クロラムフェニコールについてはGreenblatt(1951)・長尾(1953)・当教室(1955)・赤須他(1956)等の報告をみるに過ぎない。
当教室においては先に高田・吉元・山野井・高山等(1955)がクロロマイセチン腟坐薬(250mg含有)使用による腟内容性状並びに細菌叢の変動について発表したが,今回吾々はタルクを基剤としクロロマイセチンをそれぞれ20%・10%・5%・2%・1%の各濃度に含有するクロロマイセチン・パウダー(カンジダの発生を防止する目的で,1g中にMethlparaben 80mg及びPropylparaben20mgを含む)を帯下患者に使用し,腟内容性状及び細菌叢に及ぼす影響を観察する機会を得たのでここにその成績を発表する。
近来抗生物質の相次ぐ発見に伴い,それらの全身的或いは局所的応用により帯下の治療法に改革を来した。ペニシリン・オキシテトラサイクリン・クロールテトラサイクリン等の帯下に対する局所療法についての報告は枚挙にいとまない程であるが,クロラムフェニコールについてはGreenblatt(1951)・長尾(1953)・当教室(1955)・赤須他(1956)等の報告をみるに過ぎない。
当教室においては先に高田・吉元・山野井・高山等(1955)がクロロマイセチン腟坐薬(250mg含有)使用による腟内容性状並びに細菌叢の変動について発表したが,今回吾々はタルクを基剤としクロロマイセチンをそれぞれ20%・10%・5%・2%・1%の各濃度に含有するクロロマイセチン・パウダー(カンジダの発生を防止する目的で,1g中にMethlparaben 80mg及びPropylparaben20mgを含む)を帯下患者に使用し,腟内容性状及び細菌叢に及ぼす影響を観察する機会を得たのでここにその成績を発表する。
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