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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科10巻13号

1956年12月発行

特集 産婦人科及びその境界領域の循環器系疾患

心不全をめぐる諸問題

著者: 木谷威男1 難波和1

所属機関: 1大阪大学医学部第二内科

ページ範囲:P.947 - P.953

文献概要

 心不全とは心筋の衰弱の結果,循環不全をおこし,呼吸困難,浮腫,チアノーゼ等の症状をおこしてくる症候群を総称して云うのである。又単に心不全と云つたり,或いは鬱血性心不全Congestiveheart failure又は"Congestive failure"とか"Congestive circulatory failure"とも云うのである。心不全は心筋衰弱の結果の循環不全であると云つたが,心臓弁膜症や慢性高血圧症の結果,心臓が肥大し,心搏出量が低下しておこつてくるlow output failureと云う型のものと,貧血や甲状腺機能亢進症があり心搏出量は低下しないのに心不全の症候を呈してくるhigh output failureと云う型のものがあり,又左右いずれかの心室の筋肉の衰弱が強度であり,即ちそれによつて右心不全1)或いは左心不全と云うようにわけて考えるのである。
 そこで心不全をおこしてくる原因となる疾患を考えて見ると大体以下の様になる2)

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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