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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科10巻2号

1956年02月発行

特集 合成エストロゲンの生物学と臨床

合成エストロゲンと肝臓

著者: 織田明1

所属機関: 1甲南病院,産婦人科

ページ範囲:P.91 - P.94

文献概要

いとぐち(Steroid Hormonと肝臓)
 Estroneを中心とする天然型EstrogenはSt-eroid Hormonであるが,多くのSteroid H.は径口投与すると皮下或は筋肉注射より遙に効力が少い。この理由は肝臓が重要な役割を演じていて,肝を通過する血液内ホルモンは此処で強力に処理破壊せられるためであることはSilberstein(1933)1),Zondek (1934)2)以来多くの学者によつてin vitroで実証せられ,又in vivoではBi—skind(1939〜42)3),Segaloff (1941)4),Servin-ghaus(1938〜42)5)等によるペレツト移植実験及びTalbot6)(1939),Pincus7)(1940)等の肝組織破壊等一連の実験があり,小林・織田8)(1950)はEstroneペレツト去勢雌性白鼠の脾内及び腸間膜など門脈系に属する部位に移植し脾の人工的癒着,藥物による肝の機能低下等を起させてEst-roneの肝内不活化を迫試し,更に小林・堀口9)(1952〜55)はin vitroで肝組織の細挫をEst-roneと共にincubateして証明し,之等の機序は脱水素系酵素,酸化系酵素が主因子であると唱えた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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