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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科10巻4号

1956年04月発行

特集 麻酔

靜脈麻酔時の注入速度とその臨床観察

著者: 小林敏政1 中西寿子1 杉浦八郎1

所属機関: 1都立大塚病院産婦人科

ページ範囲:P.213 - P.217

文献概要

いとぐち
 1932年WeeseがEvipan Natriumを創製しこれが短時間麻酔剤として導入され,静脈麻酔は術式が簡単手軽であり手術の如何なる場合にも無痛で患者は何等の不安を感じないうちに手術を終了してしまうので好都合であるから,屡々使用されていたが,近時は従来のEvipan剤と異り,更に体内分解が早く従つて更にその安全領域が広く且つ調節性に富み麻酔後の不快感も尠く,実質臓器殊に心,肺肝腎等を障害することの尠いThio-pental,Amobarbital等が使用され,吾が領域でもこれが人工妊娠中絶或は開腹術時等に使用されているが,安全のあまりその使用に深く注意されない様である。而して本剤は比較的安全とは云うものの時に重篤な副作用もあり,又時に死亡例さえも耳にすることがあるので,我々はこの注入速度と藥剤量が問題でないかと考え,注入速度を色色とかえて臨床観察を試みたので報告する次第である。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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