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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科10巻5号

1956年05月発行

原著

Spermiocytogramとその臨床的意義

著者: 安武豊志男1

所属機関: 1日本鋼管鶴見病院産婦人科

ページ範囲:P.271 - P.279

文献概要

緒言
 不妊性の研究が進むにつれて相対的要因である男子側欠陥の頻度が意外に高いことが分り,学者によつては50〜70%の間の数字を挙げている状態で,従つて女子側の異常の有無に拘らず精液検査は不可欠のものである。精液一般検査法について最近高島,志田等によつて綜説されているが,その中形態的検査のみを取上げると之は精子個々の常態を判別し,又精巣の造精機能を間接に診断し得られる方法の一つである。精子の変形態についてはBroman, Branca, Mönch, Lane-Roberts,Weisman, Hotchkiss, Williams等により,臨床的にはMönch, Generales & Stiasney, Mic-hael, Pollak, Joël,大橋,高島等によつて詳細に研究されているが,尚,精子発生(Spermatoge-nesis)の1分化過程である変態期に於ける精子形成(Spermiogenesis)の動態について従来の原則的説明では納得し得ないものが多い。私は主として精液検査の立場から形態学的に再検討を加えて些少新知見を得,更に之にもとずいて臨床的に応用すべく,従来のSpermiogrammに替る自らのSpermiocytogrammを作成したので報告する。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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