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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科10巻5号

1956年05月発行

原著

機能性月経困難症に対するVitamin Eの治療効果

著者: 野町淳12

所属機関: 1東京大学医学部産科婦人科学教室 2三浦市国民健康保険病院産婦人科

ページ範囲:P.287 - P.289

文献概要

緒言
 所謂機能性月経困難症とは,月経前乃至月経中に下腹痛,腰痛,乳房痛,神経症状等を強度に呈し,而も器質的には特別の病変のないものを総称し,特に月経痛に関しては子宮筋の収縮が正常婦人のそれよりも異常に強く,此のため生ずる子宮筋層の間歇性の貧血が月経痛の原因であると言われて居る。その治療方法も従来よりホルモン療法,ビタミン療法,脱水療法等種々報告されている。
 1955年E.B.Butler1)及びM.B.WalesはVitamin E (以下V.E.と略記する)の血流順化作用に着目して,機能性月経痛の患者にV.E.を投与し,相当の効果あることを報告した。私も機能性月経困難症の患者に対して高単位のV.E.を投与し,その治療的効果を調べ且つ同時に患者の血清中のV.E.の含有量を測定し,若干の興味ある結果を得たので少数例ながら茲に報告する。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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