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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科10巻5号

1956年05月発行

診療室

ペントタール静麻による腟式マドレーネル氏手術の経験

著者: 菊田昇1

所属機関: 1秋田県仙北郡角舘町 綜合病院 産婦人科

ページ範囲:P.317 - P.320

文献概要

緒言
 私は数年来,婦人の永久避妊術の方法として腟式マドレーネル氏手術を採用して来たが,その手技の簡易なことゝ,手術侵襲の少ないことに鑑み,又,その経過を観察検討するに,外来で施行し得る範疇の手術としても決して危険ではないであろうと考えるに到つた。私は最近迄当手術に腰麻を採用していたが,腟式手術は侵襲の度合が少く,患者は勢い早期離床の傾向があり,その結果腰麻後特有の激しい頭痛に悩むことが多かつた。この腰麻後頭痛に対する適切な予防法並びに治療法に欠ける今日,若しこの頭痛を予防し得るならば患者に早期離床を可能ならしめ,患者の経済的,又家事上の負担を軽減せしめ得ることを考え,麻酔にペントタール・ソジウム(邦製ラボナール及びチオバール)を腰麻に代えて,連続40例に施行し,所期の効果を收めたので,是に報告し,併せて,腟式マドレーネル氏法(以下M氏法と略記する)を静麻で実施する際の実技的要点を略述する。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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