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綜説
臨床的子宮収縮測定法(その2)
著者: 加来道隆1 須田実2
所属機関: 1熊本大学 2愛育研究所 母性保健部
ページ範囲:P.413 - P.418
文献購入ページに移動Schaeffer (1896)は子宮内嚢球法が異物挿入による感染と子宮刺戟の2つの欠点があるため,臨床的には実用的でないとして,円屋根型のペロッテの口孔にグッタペルカをつけた装置を腹壁上に弾性帯で固定し,これをガスメーターに連結して陣痛曲線を描記する方法を考案したが,形が非常に大きいのみでなく,子宮の位置や形態の変化,或は産婦の呼吸,胎動等でも影響を受け,子宮自体の運動のみを正確に現わさなかつた。同年Bukoemskyも別個に陣痛の時間的関係を測定しようとして,Mareyのタンブールを腹壁上に固定する方法を考案したが実用化しなかつた。
その後,Fabre(1913)はSchaefferの装置を改良,腹壁に圧着するボタンの他端に発条をつけ,これにガスメーターを連結して空気圧の変動を描記した。本法もまたSchaeffer法と同様に形が大きくしかもその成績が不正確であつた。
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