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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科10巻6号

1956年06月発行

速報

児心音の聽取部位と傳達経路とに就いての再検討

著者: 伊藤勝康1

所属機関: 1慶応義塾大学医学部産婦人科教室

ページ範囲:P.423 - P.434

文献概要

緒言
 産科学上聴診の進歩は,Wrisberg,Major,Kergeradecの三氏により始められたもので,1818年Jean Alexandre Le Jumean,Viscomte deKergeradecによりて,胎児心音(以下F.H.S.と略す)の発見以来130年余,その間Bumm,Sacks,Seitz,Happer,Creenhill,DeLee etc.数多の学者による心音研究発表は,多数にして枚挙に遑がない。併して殆んど総べての産科学書の記載する所に拠れば,F.H.S.の聴取部位は反屈位を除けば,『肩胛間部が中心となっている』。と言われているが,実際に腹部聴診に際しては,例えば第1頭位の場合に於ても右側に於てF.H.S.を聴取し得る事あり。又胎児娩出直後に於ても,子宮体に於てF.H.S.に一致した音を聴取し得る事等に関しては従来記載がなかった。
 余は茲に於て,F.H.S.の聴取部位及び伝達経路の再検討が必要であると思われるので,此の点種々の実験により追求してみた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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