臨床婦人科産科10巻7号

1956年07月発行

特集 産婦人科領域の血液型

産婦人科領域に於ける血液型の重要性

著者： 古畑種基¹ 横山三男¹

所属機関： ¹東京医科歯科大学・血液型研究所・Rhセンター

ページ範囲：P.471 - P.479

文献概要

はしがき
　今日，血液型を中心とした研究をふりかえつてみると，これを大きく2つの時代に分けることができる。
　第1期は，1901年，Landsteiner^1）によつて，ABO式血液型が発見されてから約40年にわたり，主として血液型についての多くの基礎的な研究が確立されてきた時代で，第2期は，1940年，Landsteiner　＆　Wiener^2）によつてRh式血液型が発見されてから今日に至る免疫血清学の画期的な進歩の時代であつて，この15年の間に，血液型に関する研究は，めざましく発展し，広く臨床的にも応用されるようになつてきた。