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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科10巻7号

1956年07月発行

文献概要

特集 産婦人科領域の血液型

Rh因子にもとずく新生児赤芽球症の交換輸血による2成功例について

著者: 新井大作1 一宮勝也1 山村惠次1 片山初雄1 横山三男2 古屋義人2 田中任2 川村一枝2

所属機関: 1東京医科歯科大学産婦人科学教室 2東京医科歯科大学法医学教室

ページ範囲:P.496 - P.499

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 Rh-Hr式.血液型不適合妊娠にもとずく新生児赤芽球症は,臨床的に胎児全身水腫,新生児重症黄疸,新生児貧血の諸型に分けられており1),病理学的に肝・脾の肥大,肝・脾その他の組織に於ける造血巣の存在及び末梢血中に赤芽球の出現が見られ,新生児溶血性疾患ともよばれている。子宮内で早期に障碍されると胎児は死亡して浸軟,死産となり,障碍時期が少し遅いと水腫型になり児は分娩直前か分娩中又は直後に死亡する。各型の中で貧血型が最も予後がよいといわれている。
 我々は先にRh0因子にもとずく新生児赤芽球症に対して交換輸血を行い成功した1例2)を報告したが,最近更に黄疸及び貧血型の2例を経験したのでここに報告する。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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