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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科10巻7号

1956年07月発行

文献概要

特集 産婦人科領域の血液型

異型輸血例の血液型学的検討

著者: 杉田好朝12

所属機関: 1東京医科歯科大学法医学教室 2社会福祉法人賛育会病院婦人科

ページ範囲:P.503 - P.508

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まえがき
 世界第二次大戦以来,輸血が外科的領域に寄与した功績は大きく,疾病の予後を決定する上にも重要な因子となるので,輸血は医師の常識的手技となり,辺鄙な所でも行われるようになつた。この為,血液銀行が発達し,輸血の機会と量が多くなり,之に従い,その副作用の報告も亦増加しつつある。
 当病院において,血液型判定用標準血清(東京血清研究所製ロット20)をつかい,その血清が生の全血に対してまぎらわしい反応をおこしたために,O型の患者をA型と判定し,その時,交叉試験を行わなかつたので,A型血液200ccを輸血するに至つた稀有な例に遭遇した。(昭和30年10月13日)・(計らずも,其の後,同様の事例が各地に起り,全国的の問題となつた。)18)-21)

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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