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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科10巻8号

1956年08月発行

原著

新産児流血酸素量の研究(第1報)分娩直後に於ける新産児の流血酸素量に就いて

著者: 渡邊金三郎1 馬場太郎1 中尾昭1

所属機関: 1名古屋大学医学部附属病院分院産婦人科

ページ範囲:P.555 - P.556

文献概要

緒言
 近時「ショック」の研究及び循環機能検査法の進展に伴い,流血中の酸素量の問題が広く取りあげられるに至つたことに鑑み,我々は既に数年来産婦人科領域に於けるこれ等の諸問題につき検討し,産婦人科手術患者に於ける術前術後の流血酸素量の変動及び分娩労作による流血酸素量の変動を,試作Ear Oximeterにより連続測定し,その成績について発表すると共に,分娩労作により産婦流血中の酸素量は著しく減少することを知り得た。然らばこの影響を直接受ける筈の胎児は,先ずその生下時に於て必らずや低酸素血症の状態にあることは想像にかたくないところであり,この様相を知悉することは新産児取扱上重大であるに不拘,この点は殆んど研究されていない現況であるため,この点を解明すべく本研究を開始すると共に,その第一着手として,分娩直後に於ける流血酸素量を測定し,小数例ながら興味ある知見を得たので茲に報告する。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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