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症例研究
糖尿病を有する高年未産婦の妊娠分娩例
著者: 田島安之助1 岩本直1
所属機関: 1横浜医科大学産婦人科学教室
ページ範囲:P.577 - P.579
文献購入ページに移動Ⅰ.まえがき
妊婦に糖尿が出現しやすい事は妊娠糖尿として古くから知られているが,これは糖排泄閾値の低下による腎性糖尿とされている。然し真性糖尿病の婦人はホルモン失調のため妊娠率低く,たとい妊娠しても流早産をおこし易く,又母体が妊娠中毒症やアチドージスを来し,児に巨大児や畸型児を見る率が多いため,母児の予後は非常に悪いとせられる。吾々は4年来糖尿病に悩める33才の未産婦(結婚5後年間不妊)が妊娠し,36週を以て生児を分娩し,母児共に無事に経過した1例に遭遇したので,ここにその概要を報告する。
妊婦に糖尿が出現しやすい事は妊娠糖尿として古くから知られているが,これは糖排泄閾値の低下による腎性糖尿とされている。然し真性糖尿病の婦人はホルモン失調のため妊娠率低く,たとい妊娠しても流早産をおこし易く,又母体が妊娠中毒症やアチドージスを来し,児に巨大児や畸型児を見る率が多いため,母児の予後は非常に悪いとせられる。吾々は4年来糖尿病に悩める33才の未産婦(結婚5後年間不妊)が妊娠し,36週を以て生児を分娩し,母児共に無事に経過した1例に遭遇したので,ここにその概要を報告する。
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