文献詳細
症例研究
文献概要
1.緒論
多胎妊娠の中,双胎妊娠は比較的頻度が多く,臨床上の症状及び綿密な触診により,殊に最近はレ線診断の普及によりその診断はさ程困難ではないが,三胎,四胎となると,遭遇する機会も少なく,レ線像による他は妊娠末期に至つてもこれを診断する事は困難である。殊に四胎分娩については本邦では明治36年磯山が之を報告して以来,戦前において15例,戦後では村上1)(1948),小片,梶谷2)(1953)による2例が報告されているに過ぎない。余は二卵性と思われる四胎分娩に遭遇し,分娩前X線撮影により三胎までを診断し得たので報告する。
多胎妊娠の中,双胎妊娠は比較的頻度が多く,臨床上の症状及び綿密な触診により,殊に最近はレ線診断の普及によりその診断はさ程困難ではないが,三胎,四胎となると,遭遇する機会も少なく,レ線像による他は妊娠末期に至つてもこれを診断する事は困難である。殊に四胎分娩については本邦では明治36年磯山が之を報告して以来,戦前において15例,戦後では村上1)(1948),小片,梶谷2)(1953)による2例が報告されているに過ぎない。余は二卵性と思われる四胎分娩に遭遇し,分娩前X線撮影により三胎までを診断し得たので報告する。
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