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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科11巻1号

1957年01月発行

綜説

子宮内膜症の発生起因—主としてSampson説について

著者: 彦坂恭之助1 荘進1

所属機関: 1慶応義塾大学医学部産婦人科教室

ページ範囲:P.43 - P.45

文献概要

 子宮内膜症に就いて最も興味あることは,その発生起因乃至組織由来である。私共は既に本症に就いて総括的の記述を試みたが1),その際,発生起因に関してもいささか触れておいた。従来,この点については種々の説があるが,最も有力なものの1つはSampsonの経卵管移殖説である。ここではこの説にのみ限局して述べ,私共の記述の補足としたいと思う。
 Sampsonの説は衆知の如く,月経時剥脱した子宮内膜が卵管を通つて卵巣及びその他の腹膜面に至り,そこに移殖すると云うのである。そして,この第1の移殖—増殖病巣から,更に第2の移殖—増殖をおこすという。従つて,この説では月経時の剥脱内膜が生存し且つ移殖能力を有することを前提とする。彼もこのことがなければ自身の説は成立しないと述べている。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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