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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科11巻11号

1957年11月発行

文献概要

予報

サイロキシンの家兎子宮の樹枝状変化維持作用に及ぼす影響

著者: 並木荘三

所属機関:

ページ範囲:P.805 - P.806

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1.緒論
 1906年Bouin, Ancelは家兎で交尾後排卵と黄体形成が起ることを見出した。組織的にも妊娠早期と同じような所見であつた。かくて黄体剔出が粘膜の変化を妨げたのでこれは黄体ホルモンによることが明らかになつた。
 1911年Mayerは黄体形成と子宮粘膜の変化を相関させ機能黄体ある時のみ内膜の妊娠前期分泌変化が現われるとした。このような変化は,1932年Kaufmannによりエストロゲンで内膜の成長を導きそしてプロゲスラロンを投与することによりこの変化を導いた。早くより内膜はエストロゲンにより先行され,次でプロゲステロンによらねばならぬことが重きをおかれた。しかしHisawはこれを疑い,彼は去勢された猿,家兎の萎縮内膜がプロゲステロンの大量でprogestationalな反応を導くことが出来たとした。しかしプロゲステロンの単独でこの変化が現われるとしてもエストロゲンが,必要でないということにはならない。それはプロゲスラロンが先行し,或は同時に与えられるならば明らかに強まるからである。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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