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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科11巻12号

1957年12月発行

第7回綜合医学賞入選論文

好酸球増多を絨毛組織検出法として用いる場合の判別函数

著者: 山本龍一1

所属機関: 1東京大学医学部産婦人科学教室

ページ範囲:P.843 - P.844

文献概要

はしがき
 医学の領域に於いては既往症,現症並びに検査成績を綜合して病気の鑑別診断を行う事が屡々行われている1)が,此際比較の根拠となる測定量が一種類以上であるから幾つかの測定量を,群間の判別が最良となる様に,夫々に対して決められた判別係数で重みづけをした上で合成し,夫々の個体に就いての綜合ざれた値,即ち判別値に関して両群の問に差が認められるか否かを険討すべく判別函数2)を利用する事が可能である。私は先に絨毛組織検出法としての好酸球増多の意義を報告したが3),絨毛細織を有するか否かの両群の鑑別判定を,両群になきれた胎盤水性抽出液投与の1,2,3,4時間後に於ける4つの好酸球変動実測値経過に依ってなす関係上,上記の如く,予め判別限界値を作製しておいて,任意の例に於ける判別値が之よりも大なる時は「生活絨毛組織を有する」,小なる時は「然らず」と判定出来る訳である。先に私は3時間後の実測値のみを焦点として判定すべき事を述べたが,此処では,1〜4時間後の各値を,その侭,判別に必要な実測値として各独立にとりあげた。絨毛組織を有する事,検び有しない事が確認された例数は各93,皮び104例計197例である。各実測値は省略する4)

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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