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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科11巻12号

1957年12月発行

症例報告

妊娠9カ月に合併せるCryptococcosisの1例

著者: 堀内真1 水野貫一1 富本章造1

所属機関: 1東京大学医学部附属病院分院産婦人科

ページ範囲:P.916 - P.919

文献概要

I.緒言
 1894年Busse1)及びBuschke2)により人体に於けるCryptococcosis (Cryptococcus感染症)の症例が初めて報告されてからFitchett andWeidmann3),Cox and Tolhurst4), Evans andHarrell5),Gendel, Ende and Norman6),Lassand Geiger7),Heinsius8),Cawley, Grekin andCurtis9),Collin10),Zelman11),Jackson andParker12),Freeman and Weidman13), L.E.Zimmerman and H.Rappaport14)其の他等により既に数百例の報告がなされて来たが,我が国では極めて稀な疾患で1912年渡辺15)及び1916年五斗16)等により報告されてより高島他17),緒方他18)美甘19),三宅20)等未だ10例に満たない。特に妊娠に合併したCryptococcosisはその例を見ない.最近当科に於いて妊娠9ヵ月末に激しい頭痛を併い突発的に強直性痙攣,昏睡を来した患者で,既往歴,レ線撮影所見,髄液所見より臨床的に結核性随膜炎と診断し,治療を試みたるも分娩後急激に死の転帰をとり,病理解剖の結果Cry-ptococcosisと判明した貴重なる1例を経験したので此処に報告し大方諸賢の御参考に供せんとす。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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