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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科11巻13号

1957年12月発行

特集 麻酔の進歩

前投薬の理論と実際

著者: 山村秀夫1 奥田千秋1

所属機関: 1東京大学医学部麻酔科

ページ範囲:P.953 - P.965

文献概要

緒言
 前投薬(Premedication或いはPreanestheticmedication)に関しての知識及び薬剤の進歩はLabbe’,Guyonによつてモルヒンが1872年初めて臨床的に使用されてから始まるのであるが,それより以前1868年Green1)は吸入麻酔中にモルヒンを注射することにより麻酔によって起るショック,興奮,嘔吐を防ぐことが出来ると発表している。その後20世紀に至りCrile, Bredenfeld,Lundy, Leak, Beecher等の多くの研究を経て今日の前投薬の理論的基礎が形成されてきた。しかし使用薬剤は,近年迄モルヒンのみが使用されること多く,モルヒンに関しての研究は非常に進歩したのであるが他の薬剤については余り研究されずにいた。しかしこの数年来,種々な鎮痛剤,鎮静剤の出現により以前の前投薬に対する批判及び新しい前投薬の方法が発表されてきている。この様な現状において麻酔医,外科医,婦人科医等実際に前投薬にたずさわる者はその理論を解し,現在の多くの前投薬剤を安全に,そして目的にかなつた方法で使用しなければならない。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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