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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科11巻2号

1957年02月発行

特集 不妊手術は有害か

男子不妊手術としての精管結紮(切断)術について

著者: 志田圭三1

所属機関: 1東京医科歯科大学

ページ範囲:P.83 - P.88

文献概要

I.緒言
 丈夫な子供を生み,強く育て,しかも充分な教育を与える事は夫婦とし,かつ親として課せられた責務である。従来の如く,無計画な出産はいたずらに"貧乏人の子沢山"のそしりをうけるのみである。現在の日本の如く狭い国土で,しかも貧しい経済状態のもとにあつては,子供を立派に育てる為にはいきおい出産を制限しなければならない。経済事情の許す範囲に於いて結婚後数年の間に何人かの小供をうみ,その後は出産を制限する事が必要となつてくる。
 数人の子供をもうけた後にも,一般に夫婦は若く,相当長年月の間受胎能力をもつている。従つて,器具により,また薬物を使用して受胎を抑制する事はあまりにも煩雑で,長期間の実施は不可能となる。こゝ於いて1回の操作で,永久的乃至半永久的に受胎を不能ならしめる操作が必要となつてくる。これが不妊娠手術である。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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