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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科11巻2号

1957年02月発行

原著

開腹時にSulfaisoxazole(Nu 445)を骨盤腔内に投与した時の血中濃度及び尿中排泄量に就いて

著者: 小林敏政1 平野清1

所属機関: 1都立大塚病院産婦人科

ページ範囲:P.105 - P.108

文献概要

 感染の疑いあるものは勿論,無菌手術の際でも感染予防の意味から開腹術時に骨盤腔内にペニシリンが投与されることが屡々あるが,ペニシリンのショックが喧伝されて以来,ペニシリンでなくサルファ剤をここに使用することが多くなつた様であるからSulfaisoxazole(Nu 445)を骨盤腔内に投与した時の血中濃度及び尿中排泄量について老察してみることとする。
 さて考えてみるとスルフォン一基のものは最早や過去のものとなりSulfanil所謂高級サルファ剤としてはSulfaisoxazole(5—Sulfanil Amido 3,4—dimethylisoxazole)Sulfadimetine(6—SulfanilAmido 2,4—dimethyl pyrilnidine)等が溶解度高く,副作用の少い点から賞用され殊にドイツに於いて広く用いられている。これは感染予防は勿論,尿路感染症,胆道感染症,其の他連鎖球菌感染症等では諸抗生物質に比して遜色ないと云われている。この外にSupronalはMarbadal(Sulfathio-ureaとHomosulfaminとの分子結合)とSulfamerazineとの混合剤で好気嫌気両菌に広いスペクトルムをもち,又放射線菌症にも有効とされている。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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