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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科11巻4号

1957年04月発行

原著

業態婦淋疾の適確なる検診要領

著者: 村田文雄1 佐々木市郎1 橋本正章1 古谷一夫1

所属機関: 1東京医科大学細菌学教室

ページ範囲:P.228 - P.232

文献概要

緒言
 亡国病と称せられる性病は戦後その副産物として蔓延し,何れの国に於いてもこれが撲滅に苦心する所であり,我が国に於いても種々の予防対策を講じつつある。小原1)によれば男子性病患者の感染源の90%は売淫婦である。斯の如き現況から性病予防行政は売淫行為者の衛生管理に重点を置き,定期的に一斉検診が行われている状態である。然しながら直接第1線に立ち日常彼女等の自発的検診を担当している吾々の責務も亦重大であつて適確なる検診により一保菌者をも看過しない様に努めなければならない。
 Tulloch2)によれば女子200例について,鏡検陽性中培養陰性なるは皆無であるが鏡検陰性中には培養陽性が10%もある。Mcleod等3)によれば女子2062例中鏡検培養合せて陽性は17.6%であり,このうち培養陽性は14.5%,鏡検陽性は7.7%である。広田4)によれば業態婦265例中鏡検陽性は12.8%疑陽性5.1%合せて17.9%であり,培養陽性は28.3%でこのうち13.5%が鏡検陰性であり,上記疑陽性中50%が培養陽性である。岩田5)によれば業態婦496例中培養陽性は21.9%であつてこのうち鏡検陽性は4.6%鏡検陰性培養陽性は17.3%鏡検陽性培養陰性はない。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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