icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科11巻4号

1957年04月発行

藥物療法

ネオチクロパン静脈麻酔の臨床的観察

著者: 中尾芳郎1 小林晃1 大和誠治1 早坂聰考1 新井一司1

所属機関: 1東京都立豊島病院

ページ範囲:P.257 - P.259

文献概要

緒言
 現在使用されている静脈麻酔剤としては,チオバルビツール系のチオペンタールとバルビツール系の溶性メチルヘキサビタールが最も多いが,前者は麻酔導入が円滑で術中及び覚醒期の亢奮をみることは少いが,その麻酔作用時間の短いのが欠点とされ,後者はその作用時間は比較的長いが注射直後の痙攣・術中,または術後の亢奮不安動揺が欠点とされている。それ故導入麻酔として使用する場合チオペンタールは確かに便利であるが人工妊娠中絶に於ける如く単独麻酔による手術では稍々作用時間が短かく追加麻酔を要することが少くない。
 この両者の欠点を補うためにチオペンタールとメチルヘキサビタールとの併用を試み,その混合剤の優秀性については既に発表(産婦東京部会昭30.12)したが,今回帝国化学産業よりこの両者の混合剤に更に鎮痛剤としてスルピリンを加えたネオチクロパンの提供を受け87例に就いて臨床実験を試み略々結論を得たので,その概要を報告する。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら