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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科11巻4号

1957年04月発行

藥物療法

婦人自律神経症に対するParaoxypropiophenone療法

著者: 本多俊男1 斉藤信彦1 前野操1

所属機関: 1福島医科大学産婦人科学教室

ページ範囲:P.259 - P.261

文献概要

Ⅰ.緒言
 婦人自律神経症,殊に更年期障碍は閉経期に関連して発現している関係上,従来その治療には好んで発情ホルモンが使われて来た。その作用は勿論,該ホルモンの末梢臓器に対する発情効果をねらつたものであつたが,Zondek1)やAlbright2)は更年期婦人に於けるestrogene或いはgonadotrophinの過剰状態を観察し,一方九嶋,鈴木は更年期障碍並びに更年期障碍様症候群を有する婦人の自律神経機能の不安定性に着目し,更に発情ホルモンの治療効果は,該ホルモンの末梢作用でなく,向中枢作用によるものであることを主張して来た。しかしながら治療の目的に用いた発情ホルモンが全く無効の場合も屡々遭遇するし,又該ホルモンの末梢作用が却つて治療上の障碍となつて現われ,治療中止の止むなきに至る場合も少くない。この点では当教室に於いて行つて来た,塩酸プロカイン緩徐静注法4),臓器埋没療法5),Chlorpromazin療法6)等は間脳—下垂体系に着目した治療方針の成果と言えよう。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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