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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科11巻6号

1957年06月発行

原著

カルチノフィリン腟坐薬,局所貼用,局所注射,静脈注射並びにミトマイシン腟坐薬による子宮腟部癌治療成績

著者: 篠原惟明1 宍戸寛1 滝一郎1

所属機関: 1大阪大学医学部産婦人科教室

ページ範囲:P.419 - P.422

文献概要

 近年北里研究所の秦氏等がStreptomyces sahachiroiの培養濾液から抽出精製した抗腫瘍性物質Carcinophilin(C.P.)は,家兎,犬に対する毒性試験を経て,吉田肉腫に対する抑制実験により,腫瘍細胞の核分裂の停止作用を有するのみならず,同静止核に対しても破壊作用を及ぼすことが明らかとなつた。ついで人体悪性腫瘍の治療に応用されるに至り,島田,新井,細田,久保等により消化器癌を始め種々の腫瘍例において治癒効果の報告を見ている。婦人科領域における悪性腫瘍ことに子宮腟部癌に対する利用については,報告が少いのであるが,野嶽等はC.P.を坐薬として腟部癌患者の腟内に挿入し治効のあることを認めている。
 我々は,根治手術を予定された8例の子宮腟部癌患者に対しC.P.の坐薬,局所貼用,坐薬挿入並びに静注を行い,更にMitomycin (M)坐薬を挿入し,その効果について観察する機会を得たのでその成績を一括して報告する。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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