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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科11巻7号

1957年07月発行

症例研究

性器結核発生と腹膜炎との関係—頻回開腹により腹膜炎の経過を観察した症例に就いての検討

著者: 江口洋一1 久保英一郎2

所属機関: 1国立宮城療養所婦人科 2東北大学医学部産婦人科教室

ページ範囲:P.467 - P.471

文献概要

はしがき
 女子性器結核と結核性腹膜炎とは密接な関係にあることは周知の事実であり,性器結核の発生方式については,性器結核特に卵管結核が腹膜結核より先に発生するか,逆に腹膜結核のために卵管結核が発生するか,或は両者同時に発生するか等種々の問題が提起され議論されている。それらの問題並に両者の合併等については,本邦では柳井1)(1930),篠田5)8)(1942),馬島11)(1951),稲見16)(1953),阿保17)(1954)等の報告があるが,その多くは主として病理解剖所見に依っている。一方性器結核の臨牀検査は近年著しく進歩し,その診断は比較的容易になつた。吾々は東北大学医学部附属病院産婦人科で最近5年間(1950〜1954)に発見した性器結核患者339例(国立宮城療養所で発見した41例を含む)中94例に開腹手術を行つたので上記問題点を臨床的観点から追求した。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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