文献詳細
文献概要
卵巣腫瘍
腹膜偽粘液腫に就いて
著者: 狐塚重治1 篠田一夫1
所属機関: 1神戸中央市民病院産婦人科
ページ範囲:P.524 - P.526
文献購入ページに移動まえがき
卵巣偽粘液腫(Pseudomyxoma Ovaru)は壁が非常に薄いために屡々破れるが,その結果内容が腹腔内に漏出し,続いて腹膜炎様の症状を呈して来ることがある。これをWerthは1884年腹膜偽粘液腫(Pseudomyxoma Peritonei)と呼び,更にküstnerはゲラチン腹(Gallertbauch)と名附けた(1918年)。手術時にもこの腫瘍の内容を腹腔内に漏らすことがあるが,この場合にも自然破裂の場合と同様,腹膜偽粘液腫を起し易くやがて不幸の転帰を取ることがあることも報告されている。
私等も最近手術後に起した本症例を経験したので,これを追加報告すると共に,これに関していささか述べて見たいと思う。
卵巣偽粘液腫(Pseudomyxoma Ovaru)は壁が非常に薄いために屡々破れるが,その結果内容が腹腔内に漏出し,続いて腹膜炎様の症状を呈して来ることがある。これをWerthは1884年腹膜偽粘液腫(Pseudomyxoma Peritonei)と呼び,更にküstnerはゲラチン腹(Gallertbauch)と名附けた(1918年)。手術時にもこの腫瘍の内容を腹腔内に漏らすことがあるが,この場合にも自然破裂の場合と同様,腹膜偽粘液腫を起し易くやがて不幸の転帰を取ることがあることも報告されている。
私等も最近手術後に起した本症例を経験したので,これを追加報告すると共に,これに関していささか述べて見たいと思う。
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