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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科11巻9号

1957年09月発行

文献概要

臨床原著

産科学より見たる未熟児の推計学的研究

著者: 神山一郎1 糸井教雄1 三輪至津夫1 小野昭典1 広瀬欣一1 富田昭1

所属機関: 1東京都立広尾病院産婦人科

ページ範囲:P.581 - P.590

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I.緒言
 新生児死亡に於ける未熟児の占める位置を内外の諸報告に見るに,Block, Lippset, Redner,Hirshel1)の63.9%,Herman, Bundeson2)の56.7%,Shoenvogel3)etc.の52.3〜53.7%,Hofmeister, Paegel4)の71%,Dickmann5)の62%,Howkins, Melkel6)の64.8%,Her-man7)等の69.8%と高率を示し,更にDunham8)は全新生児死亡の1/3が未熟児であると云う。吾国の報告でも昭和25年瀬木10)は38%,松本11)は昭和26年34.3%,昭和28年角田12)の統計(厚生省の資料に依る)は41.4%を示している。
 斯様に未熟児が新生児死亡原因の重要な因子の一つであることは明白な事実であり,未熟児の死亡率は後に述べる如く近年必ずしも減少の傾向を示していない。従つて新生児死亡を抑圧する為には,未熟児の成因を明らかにし此れを予防する事が重要であり,内外の研究者は,今日此れが研究に努力しつつある。著者等は以上の観点から未熟児発生原因並びに未熟児死亡率に関する因子の一端を明らかにし,以て未熟児発生を予防し,死亡率減少を計る目的を以て本研究に着手し,いささか知見を得たので報告する。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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