臨床婦人科産科11巻9号

1957年09月発行

病例研究

Stein-Leventhal氏症候群の2例

著者： 山口龍二¹ 山田武男¹ 大屋昭次²

所属機関： ¹東北大学医学部附属病院長町分院産婦人科 ²東北大学医学部附属病院長町分院内科

ページ範囲：P.623 - P.626

文献概要

緒言
　Stein-Leventhal氏症候群は1935年Stein＆Leventhal^18）が，両側多嚢胞性卵巣，卵巣白膜肥厚，無月経，男性化傾向，不妊，黄体欠除等の症状を示した7例の患者に卵巣楔状切除を行い，2例が妊娠したとの報告に始まる。以来欧米諸国に於ては研究，報告少なからず^1）−21），さして珍らしいものではないが，本邦に於ては未だ報告少く，2,3の綜説^22）23）として紹介されているに過ぎない。吾々は最近本症候群と思われる2例を経験したので，ここに報告する。