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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科12巻1号

1958年01月発行

文献概要

臨床研究

避妊リング挿置子宮内膜の組織学的観察

著者: 沢崎千秋1 今木重雄1 岡部啓介1 青地冨美子1

所属機関: 1京都府立医科大学産婦人科学教室

ページ範囲:P.25 - P.30

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Ⅰ. まえがき
 受胎調節が強く要望されている今日,なお完全な避妊方法がなく,一部では子宮腔内挿入避妊リングが用いられている。これについては,既に昭和12年に沢崎1)がそれを綜説し,その障碍例を報告し,内務省令により販売若しくは授与し,又は販売の目的を以て陳列若しくは貯蔵することを禁止されていることを説いたが,その後本令が失効し,一方避妊の要望が強くなつたので,本器が再び医師により試用されるようになり,賛否交々であるが,厚生省からは未だ許可はざれていない。もともと本器は,その後時代の移り変りと共に,金属製がナイロン製となり,障碍を出来るだけ少なくしようとする努力は認められる。しかしながらこれによつて本器具の作用機序が本質的にかわるものでもないから,沢崎のこれに対する批判は,前報告当時とかわるものではないが,最近吾が教室に,他医によって本リング挿置をうけて,障碍のため若しくは除去を希望して来院するものが多いので,その9例について,挿置内膜の組織学的所見を精査し得たので,これをまとめて報告し,結論として本器具への批判を再び述べることにした。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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