文献詳細
文献概要
症例研究
不明同種免疫抗体に基く新生児赤芽球症児に対して交換輸血を行つた1例
著者: 杉本修1
所属機関: 1兵庫県北條病院産婦人科
ページ範囲:P.35 - P.39
文献購入ページに移動緒言
Landsteiner&Wiener(1940)1)によつてRh因子が発見されて以来,母児血液型不適合に基因した同種免疫抗体による流早死産或は新生児溶血性疾患の数多くの症例が報告され,産婦人科領域に於ける血液型の意義が新しい観点から再認識されるようになつた。一方之に関連して新しい血液型因子が続々と発見され2)-13),本疾患の全貌も次第に解明されんとしているが,本疾患の原因となる同種免疫抗体の本態が不明な例も少くない。
私も最近一妊婦血清中に或る免疫抗体を見出し,且つ出生児は同種感作に基く新生児赤芽球症である事が判明したので,交換輸血を行つた例を経験したが,本症例に見られた免疫抗体の本態に関しては目下更に検討中であるが極めて稀なものの如く,貴重な症例であると信ずるので茲に報告する。
Landsteiner&Wiener(1940)1)によつてRh因子が発見されて以来,母児血液型不適合に基因した同種免疫抗体による流早死産或は新生児溶血性疾患の数多くの症例が報告され,産婦人科領域に於ける血液型の意義が新しい観点から再認識されるようになつた。一方之に関連して新しい血液型因子が続々と発見され2)-13),本疾患の全貌も次第に解明されんとしているが,本疾患の原因となる同種免疫抗体の本態が不明な例も少くない。
私も最近一妊婦血清中に或る免疫抗体を見出し,且つ出生児は同種感作に基く新生児赤芽球症である事が判明したので,交換輸血を行つた例を経験したが,本症例に見られた免疫抗体の本態に関しては目下更に検討中であるが極めて稀なものの如く,貴重な症例であると信ずるので茲に報告する。
掲載誌情報