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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科12巻10号

1958年10月発行

文献概要

薬剤の臨床

急性外陰潰瘍に対する銅及び鉄—chlorophyllinの使用経験

著者: 一宮勝也1 黒坂浜郎1 岡本良平1 平野俊雄1 酒井和之1

所属機関: 1東京医科歯科大学医学部産婦人科教室

ページ範囲:P.819 - P.821

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1.はしがき
 婦人科領域に於いて急性外陰潰瘍症は厚因不明であり,時に原因菌が云々されていながら治療が困難でもつぱら対症療法によつて自然治療を待つばかりであつた。近年,本症をMucocutaneus-ocular Syndromeの一部分症であるとの考えから新しい体質改善を目的とした全身療法が試みられ,石井等(1957)は,これによつて良好なる成績をえたと報告しているし,Cortisonがわずかに効果があつたとの報告もある。
 われわれはchlorophyllinが各領域に於いて目覚しい応用をみていることに注目し,最近,当科を訪れた4例の本症に使用してみた。即ち銅一chlorophyllinを局所に用いると共に全身療法として鉄-chlorophyllinを静脈内注射を行い,見るべき効果をえたので,こゝに報告する。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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