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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科12巻11号

1958年11月発行

文献概要

文献抄録

子宮筋層に於けるNa24のClearance rate

著者: J.Obs. Gyn.Brit.Emp.LXIV

所属機関:

ページ範囲:P.871 - P.871

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 妊娠末期の患者の腹壁上よりNa2410μcを子宮筋層に注射し,その部位の腹壁上よりGeiger Mülcer Co-unterで放射能の減衰を時間的に計測し半減する迄の時間(分)を以てClearance rateとし,子宮筋層の有効循環量を表現するものとした。大体5〜10分である。87例につき検討した。正常妊娠初産婦では予定日を過ぎると有意の延長が見られた。子癇前症でも正常に比べて有意の延長あり,特に予定日を過ぎると延長が著明になる。経産婦では例数が少ないためか有意の差は見られなかつた。子癇前症では高年者に比して若年者の方が時間の延長が著しい。これは高年者には良性の潜在性高血圧が多く含まれるためと考えられる。Clearance rateは血圧の高低,蛋白尿の程度,胎盤重量,児体重には関係ない。降圧剤と子宮筋層循環との関係を検討するのに適した方法であると考えられる。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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