icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科12巻2号

1958年02月発行

薬剤の臨床

レゼルピン(エーザイ)の妊娠中毒症に及ぼす血行力学的影響について

著者: 宮崎好信1 中村公郎1

所属機関: 1熊本大学医学部産婦人科教室

ページ範囲:P.139 - P.141

文献概要

 1933年Chopra1)が印度蛇木製剤に降圧作用のあることを発表してより,多数の研究者2)−6)によりRauwolfia alkaloidの本態性高血圧症に対する治療効果について報告され,本alkaloidが降圧作用を有することが確認された。
 妊娠中毒症による高血圧の治療に関しては,真柄7)はRauwolfiaの総alkaloidであるエガリンを試用し,本剤は中枢性に血管運動神経を抑制し,血管を拡張させると同時に鎮静作用を有するので子癇に対して理想的薬剤であるといい,森山8)等はRauwolfia serpentinaの単一alkaloidであるSerpasilを妊娠中毒症性高血圧に使用して好結果を得,Krebs9)10)も子癇前症患者に本剤を使用して,収縮期血圧29%,拡張期血圧36%下降し,子癇患者ではそれぞれ30%,32%の下降を示したと述べ,Voskian,Assali11)等はSerpasil単独よりもProtoveratrine 0.1mg Cryptena-mine 0.5mg Reserpine 2.5mgの混合剤を非経口投与し,心搏出量に著変なく,血圧,脈搏,末梢抵抗が下降することを知り,Moore12)等も中毒症患者に本剤5乃至10mgを静注して,血圧,脈搏,末梢抵抗の減少を見ている。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら