文献詳細
症例研究
ABO式血液型不適合児の交換輸血による1治験例
著者: 津路道一1 南俊一1 高橋堅太郎1 岩井長太郎1
所属機関: 1大阪赤十字病院産婦人科
ページ範囲:P.213 - P.218
文献概要
1900年1)LandsteinerによりABO式血液型,又1940年2)Landsteiner,WienerによりRh因子が発見せられて以来,本因子による母児間の血液型不適合の問題は重大なる意味を持つ事が判明した。1944年3)Halbrechtに依つて始めてABO式血液型不適合によつても新生児赤芽球症が起ると報告された。
我国に於いても戦後急速に研究が進められ,4)木原,5)古畑,6)小川等の報告があるが,今回我々はABO式血液型不適合の一妊婦に遭遇し,交換輸血により不適合児を無事救命し得たので此処に報告する。
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