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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科12巻6号

1958年06月発行

臨床研究

Prolactin定量の臨床的変法

著者: 藤井久四郎1 清水昭1 岡本良平1

所属機関: 1東京医科歯科大学医学部産婦人科学教室

ページ範囲:P.413 - P.416

文献概要

 下垂体前葉成分の中に乳汁分泌作用をもつものがあることはStricker & Grüter(1928,1929)の偶然的発見であるが,その後ウサギ,モルモット,サルについても同様の事実が確認された(Corńer,1930;Nelson,1934,Allen,1935;Anselmino & Hoffmann,1935;藤井,1938)。哺乳動物ではその場合予め乳腺を発育させておく必要があるので,テスト動物としては不適であるが,Riddle,Bates & Dykshorn(1932)はハトに於いては前処置なしに前葉物質がクロップ(嗉嚢)腺の増殖と分泌を起すことを見出し,泌乳成分のテスト法を提唱するとともに前葉のこの成分を抽出してProlactinと名づけた。
 その後このクロップ・テストを利用して種々の体液や組織中のProlactin(以下PLと記す)が定量されるようになった。これには判定目標としてハト・クロップ腺の重量測定(Riddle,Bates & Dykshorn,1933),クロップ全体の秤量(CopPedge & Segaloff,1951),クロップ腺の面積の計測(田名部,他1955),クロッブ腺の示す最小質的反応の観察(Lyons & Catchpole,1933;lyons & Page,1935)を行う方法などが考案され,検体の処置及びハトへの注射法についても種々検討されている。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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