文献詳細
症例研究
文献概要
吾領域での結腸癌の報告は少く,Hornung,Neumann,Offen & Salzstein等が附属器腫瘍と診断した例,本邦では塩見氏の報告を見る位である。之等を見ると(1)臨床的に附属器腫瘍と思つたもの,(2)転移性卵巣癌から原発部位が結腸と判明したものとあるが,更に(3)他に吾領域疾患があり,偶然に発見したものも考えられる。自験の2例は(2)と(3)であるが之を報告して一般の注意を促したい。なお開腹時所見では炎症と区別し難く,一見癌を思わせた2例も併せ述べる。
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