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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科12巻7号

1958年07月発行

文献概要

臨床研究

内分泌疾患Ⅳ—Hypoplasia ovariiについて

著者: 唐沢陽介1 武沢鎮磨1 玉田太朗1 星合久司1

所属機関: 1東京大学医学部産科婦人科学教室

ページ範囲:P.499 - P.503

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Ⅰ.緒言
 いわゆる思春期を過ぎ,20才を超えても性器に年令に一致した発育を示さない者がある。その甚しいものは小児型の性器から些かの変化すら認められない。かゝるものを性器小児型発育症(se-xual infantilism)と総称するが,その原因は大別して次の3つに分けられる。それは(1)視床下部性(中枢性),(2)下垂体性,(3)性腺性であるが,前2者は下垂体性性腺刺戟ホルモンの分泌不足による性腺の発育不全,並びに性ホルモンの分泌不足によつて起るものであり,第3は性腺の原発性欠除によつて起るものである。
 最近内分泌学の進歩に伴い,本症の本態に関する知見も拡まり,該疾患は斯界の興味ある問題となりつゝあるが,著者等も最近原発性無月経及び性器の小児型発育を主訴として来院した患者について種々検索する機会を得たのでその結果をこゝに報告する。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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