icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科12巻7号

1958年07月発行

薬剤の臨床

アミニトロゾールによる腟トリコモナス症の治療効果

著者: 小川玄一1 関口四郎1 中沢敏雄1

所属機関: 1北海道大学医学部産婦人科学教室

ページ範囲:P.559 - P.560

文献概要

まえがき
 1836年Donnéの発見以来Trichomonasvaginalisに対する治療法あるいは抗原虫剤は,まことにおびただしい種類のものが考案され,とくに近時抗生物質の進歩に伴い一応の効果が期待出来る様になつたが,未だ一次治癒の域を脱せずその再発を防ぐことはかなり困難とされている。
 そもそも本症はトリコモナス腟炎としてだけではなく,広く男女の尿,性器にわたるものであり,腟尿路間の相互感染が本症の難治性に重要な意義をもたらすだろうことは今日一般に認められているところである。したがつて本症に対する合理的治療形態としては,経腟的治療に加うるに経口的治療も亦考慮されなければならないことは当然のことであり,局所薬剤の進歩した今日その一次治癒率をよりたかめ,更に再発をも防ぐには内服剤の進歩が望まれるわけである。しかし従来カルバミジン,トリコマイシンなどによる内服療法が報告されているが,未だ満足すべきものではないものゝ様である。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら