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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科12巻8号

1958年08月発行

文献概要

診断と検査法

高単位卵胞「ホルモン」(ロバール25万単位)1回注射による妊娠判定法と其の成績

著者: 小島豊1 伊藤郁夫1

所属機関: 1名古屋大学医学部附属病院分院産婦人科

ページ範囲:P.619 - P.621

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緒言
 Zondek1)(1942),Albright2)(1943)は黄体ホルモンを注射することに依り,或る種無月経を簡単に治療し得ることを報告した。其の後,卵胞ホルモンとの混合ホルモンは非妊娠時子宮の月経を誘発し,妊娠時子宮には出血をみない事が確認された(Bickers4),Caffier5),Parker and Hurx-thal6),Vaux and Rakkoff7),Winkler,8)Zonde-k9))。又高単位ホルモンが流産防止作用に或る程度効果があることより,この使用は流産を起こさない理のもとに,ホルモンを用いる妊娠診断法が発見された。Caffier5)(1947),Sehwarz3)(1950)の卵胞・黄体混合ホルモンに依る方法,Garrett10)(1948)のEstrogen法による早期妊娠診断法である。
 本邦に於ける追試報告はEstrogen法に依る新妊娠診断法として,始めて河辺11),渡辺12),並木13)に依つて殆んど同時に発表された。Estrogen法は其の後,的野14),赤須15),尾崎16),山中17)等の報告もあり,更に渡辺18)等は本法の応用として子宮外妊娠の補助診断法ともなることを報告している。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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