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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科12巻9号

1958年09月発行

薬剤の臨床

1%Epirocainの局所麻酔による人工妊娠中絶術

著者: 高橋清1

所属機関: 1葛飾赤十字産院

ページ範囲:P.723 - P.726

文献概要

緒言
 戦後人工妊娠中絶術は頓に盛んになるにつれ該手術による偶発症も多くそれに対する予防対策として避妊法がかなり普及したが尚現在早期人工妊娠中絶術を行なう場合が相当な数を示している。従つて人工妊娠中絶術に対する麻酔も種々用いられているが夫々一長一短がある。人工妊娠中絶術時に於ける麻酔の必要な条件は勿論効果が十分で安全性,速効性を具え且つ手技が簡単であることであるが現在までの所理想的な薬品は見当らない。
 さきに日本エーザイよりその理想に近い麻酔薬として2%Epirocainが発売された。2%Epi-rocainについては既に基礎的,臨床的の実験が出されてその麻酔効果の著明な事が既に発表されたが臨床例が数を増すにつれ主に注射手技の不手際から局所注射後間もなく間代性痙攣等の不快症状が稀ではあるが散発することがある。今回副作用の絶無を期し日本エーザイより更に1%Epir-ocainが試作された。私もこれを2% Epirocainと同様早期人工妊娠中絶術に使用し次の方法にて麻酔効果,副作用等について検討した。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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