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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科13巻1号

1959年01月発行

薬剤の研究

子宮内容除去術に於けるステロイド静脈麻酔剤Viadrilの使用経験

著者: 西川愛1 有光桂子1

所属機関: 1新三菱神戸病院産婦人科

ページ範囲:P.65 - P.68

文献概要

I.緒言
 1941年,SelyeはTestosterone, ProgesteroneDOCA等の各種ステロイドホルモンをラッテの腹腔内に注射すると,これ等の種類に依って異るが,抑制又は,麻酔作用を起させることを観察し,興味ある実験として注目されたが,近年ステロイドホルモンに依る臨床経験としてMerryman等(1954)は,Progesteroneの500mgを子宮頚癌患者に,又,その200mgを妊娠せる婦人に静注して,嗜眠状態に陥ることを認め,Pro-gesteroneには,麻酔作用のあることが示唆され,更にLaubach(1955)等は,各種ステロイドに就いて研究し,Selyeの実験で最も麻酔作用の強いPregnanedioneの誘導体でDesoxycorti-costeroneから誘導された21-hydroxypregna-nedione sodium succinate(Hydroxydione)を作った,本剤は麻酔剤として優れて居り,静脈麻酔剤Viadrilとして製品化され,発売されるに到つた。Viadrilは,第1表に示すような構造式を有し,白色結晶様粉末,水に可溶性,非揮発性であり,その水溶液はPH8.5〜9.8でアルカリ性を呈すとされ,1バイアル中に500mgの粉末として封入されている,私は今度Viadrilを子宮内容除去術に使用したので,少数例乍らその成績を以下報告する。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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